日本生態学会第59回全国大会で活動報告

自由集会 W08 — 3月17日 15:00-17:00 I会場

震災復興における生態学の役割とは? 海と田んぼからのグリーン復興プロジェクト活動報告

企画者: 岩渕翼, 菊地佐智子(東北大学)

 

社会・経済活動だけでなく、生態系にも甚大な被害を及ぼした2011年3月11日の東北太平洋沖地震。主な被災地である東北地方は、農林水産業を主な産業とした生態系や生物多様性と密接な関係を持った地域であり、その復興にはこれまでの安心・安全に加え、生態系や生物多様性を考慮した持続可能な社会・経済モデルを発信することが重要と考えられる。東北大学・生態適応グローバルCOEおよびNPO・NGO、企業団体は、2011年5月22日の「生物多様性の日」に合わせて「海と田んぼからのグリーン復興宣言」を発表し、この概念に基づく活動として、生態系モニタリング、津波被害を受けた水田の再生、被災者支援のためのふゆみずたんぼ米の販売とこれら活動を広く理解してもらうためのコミュニケーション活動など、様々な分野・セクターを巻き込んだ包括型のプロジェクトを進めている。この自由集会では、震災復興における生物多様性への配慮の重要性、現在までの進捗状況とそれら活動に際しての様々なステークホルダーとの調整・葛藤について紹介していただき、復興における生物多様性や生態学の役割について議論したい。また広く賛同者を募り、この自由集会を生物多様性に配慮した復興の動きをより力強いものにしていく切っ掛けとしたい。

 

コメンテーター:川廷昌弘(CEPAジャパン)

 

生態系を配慮した復興の重要性 菊池佐智子(東北大・経済)

海と田んぼからのグリーン復興プロジェクトの概要 岩渕翼(東北大・生命)

津波による撹乱を受けた生態系のモニタリング(水田、干潟) 占部城太郎・鈴木孝男(東北大・生命)

東日本大震災で被災した田んぼの生態系システムを利用した復興 岩渕成紀(NPO法人田んぼ)

自然を活かした浦戸諸島の復興 河田雅圭(東北大・生命)

生物多様性BMPs(Best Management Practices)確立に向けた情報共有と発信

服部徹(CEPAジャパン/東北大・環境)

グリーン復興プロジェクトの情報発信に関して川廷昌弘(CEPAジャパン)

 

質疑応答