4/7CEPA散歩「春の谷根千、感じて歩こう」

  • 2019/04/08

民家とヒマラヤスギ

 

4月7日(日)10:00~13:30
参加者2名、案内人2名の少人数でしたが、穏やかな春らしい日のCEPA散歩を実施することができました。
10:00に根津駅に集合し、CEPA散歩リーフレットの説明、今回の谷根千歩きの目的とコースの説明をしてから出発しました。
最初の見学地の根津神社周りにはお祭りの半被を着た人がいっぱいでした。聞くと、根津神社のつつじまつりで、今日がお神輿渡御ということでした。つつじ祭りは4月6日~5月6日。つつじ苑もポツポツと咲き始めていました。境内のヒメリンゴの花が満開でした。

根津神社のヒメリンゴの花

 

古い歴史ある神社、境内のクスノキなどの緑、そして伝統行事(祭)のスポットに出逢いました。ここから日本医大の間を抜け、坂を上ると、斜面林の「千駄木ふれあいの杜」があります。小さなみどりの空間ですが、大きな落葉樹と、それを取り囲むような常緑樹が生い茂っています。ここは武蔵野台地の東端にあたり、関東の本来の照葉樹林に戻っていく状態を継続観察できる場所。地元の保護団体が取り組んでいる街中のオアシスのようなところです。実生も増え、倒木は自然の経過で土に返っています。

 

築地塀

 

路地を歩くと、玄関先や小さなスペースにも植木が置かれ、町の緑化にもなっています。
「へびみち」は昔の藍染川の名残りで、くねくねと曲がった小路。川だった様子が良くわかります。並びに昔ながらの小物屋さんも多く、「カメノコタワシ」もその一つです。
谷根千エリアの街中は戦火を免れているところが多く、古い佇まいの建物やお店が見つかります。国産の食材にこだわったお店、、昭和のはじめからのお煎餅屋さんなど、ちょっと立ち寄ると生物多様性を意識しているようなお店もみられます。

亀の子たわしのお店

 

谷中銀座は、もとは寺町として発展してきたところですが、今は様々なお店が軒を連ね、人をつなぐ食の多様性もありそうです。お昼はここで食べ歩き。
100年続く伝統工芸品の竹細工屋さんも健在です。97年続く佃煮屋さんは関東の霞ヶ浦のハゼやアミ、近海のしらすを材料にしているようでした。
谷から山側へと上る地形、斜面が所々に現れます。谷中のお寺エリア、霊園ではまだ桜も残り、寺社の境内のあちこちに枝垂れ桜や花海棠の春の色が見え隠れして楽しい道です。

王林寺のスダジイの大木

 

江戸時代から残る文化財の築地塀、古いお店の一角にある保存樹のヒマラヤスギ、玉林寺の樹齢900年のスダジイの大木を見て、ゴールの根津駅に戻りました。

 

ふれあいの杜のみどり

CEPA散歩の5つの視点から見てチェックしてみると①たべよう:食材に観られる季節感、佃煮など伝統食、②ふれよう:植え込みなどの足元の自然、③つたえよう:自然をみながら歩くイベント、体験発信、④まもろう:小さな杜の保護活動、地域活動、伝統行事(祭)、⑤えらぼう:国産小麦などを使った食品、昔ながら御自然素材のタワシ製品など、環境にも優しい商品を目にしました。

クスノキの葉の入れ替え

 

わずか3時間の街歩きでしたが、いろいろな観方でのつながりを見つけて歩くことができました。
参加者からも、自然観察だけでなく、街歩きだからこそ見えてくるささやかな自然と、それを大切にする人の暮らしがつながってきてよかったとの感想でした。
(担当:川上・宮本)

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