IUCN-CECニュースレター volume53の紹介
IUCN-CECニュースレターの第53号(2013年5月号)の紹介です。
前号より少し間があきましたが、この間たくさんの活動がIUCN—CEC運営関連で、そして、CECメンバーから報告されています。
IUCN世界自然保護会議後改選されたCEC運営員(Steering member)の初会合が開かれました。ワークショップなども取り入れられているようで参考になります。また、CEPAジャパンも、CECメンバーとしてMy行動宣言5つのアクションの活動を報告しました。
注目記事は、生物多様性バロメーターの発表です。消費者を対象に、生物多様性という言葉の普及度などについてまとめられたもので、イギリス、アメリカ、フランス、中国、ブラジルなどで調査されています。中国では、生物多様性という言葉の認知度は94%、意味を理解しているのは64%という結果が出ました。さらには「政府や市民活動の努力が大きいので、当然の数字」と中国環境省のコメントがプレスリリースでは紹介されています。
Union for Ethical Biotrade releases results of Biodiversity Barometer
言葉の認知度が全てではないですが、COP10を開催したにも関わらず、非開催国の中国とこれほどの差がついていることをどう捉えるか、考えさせられました。なお、日本の内閣府が行なった最近の調査では特に主婦層の浸透度が低いそうです。
日本の課題は大きそうですが、どうすれば解決できるかというヒントにあふれたIUCN-CECニュースレターをこれからご紹介します。
まずは、CEC全体運営のニュース
●CECの新しい運営委員の会合が開かれました
First meeting of the new CEC Steering Committee
●CEC委員長によるRIO+20や国際会議での発表
CEC Chair speaks at Rio+20 and biodiversity colloquium
●トーチを受け渡す。CECヤングプロフェッショナル ドミニク・スタッカー
Passing the Torch: Dominic Stucker on CEC Young Professionals
●CECヤングプロフェッショナルリーダーシップチームを引っ張る新しいコーディネーターのご紹介
New co-Conveners to lead CEC’s Young Professionals Leadership Team
●IUCN種の保存委員会(SSC)両生類専門家グループからCECへの招待状
An invitation to CEC from the IUCN SSC Amphibian Specialist Group
●自然から力を得る:エネルギーの未来を作るソーシャルメディア学生コンテスト
Powered by Nature: Social media student competition aims to shape the future of energy
つぎは、戦略的コミュニケーションに関して
●世界のお気に入りの生きものたち:ARKiveの調査から
ARKive’s search for the World’s Favourite Species
●参加型ビデオワークショップの影響 インドサンダルバン州ゴショバ島での事例
Participatory video workshop reflects on climate in Goshoba, Sundarbans
●50年間に渡る自然保護の歴史を教育映像として作りあげる
Making an educational film that a bank will back
●カリブ地域の生物多様性を巡る刺激的な広告を作る
Creating hype around biodiversity in the Caribbean
●CEPAジャパン 生物多様性の5つの行動を推進
CEPA Japan promotes “5 Actions” for biodiversity
●水にプラスチックを投げ込むとどうなるかをオットセイが人々に教えてくれます
Fur seal teaches humans what to do with plastic thrown into water
●IUCNオランダ国内委員会が立ち上げた新しいウェブサイト
New website launched by IUCN National Committee of the Netherlands
●BiodiveERsAネットワークによる科学と制作の架け橋
Bridging science and policy with the BiodivERsA network
●海洋世界遺産:海の王冠の宝石というイベントで、海洋地域の支援を呼びかけ
Marine World Heritage: The Crown Jewels of the Ocean event calls for support of marine sites
●自然フェスティバル2013:小動物への注目(この記事はフランス語です)
Fête de la Nature 2013 : les petites bêtes sont à l’honneur
●Yasunai生物圏保存地域(エクアドル)からのビデオ
Video from the Yasuni Biosphere Reserve
●環境を扱うラジオ番組がインターネットで聞けるようになりました(この記事はフランス語です。)
Radio Environnement disponible par internet!
●生物多様性の保全には普及啓発は重要なツールです
Awareness raising is an important tool for Biodiversity Conservation
●倫理的な生物取引連合(Union for Ethical Biotrade)が生物多様性バロメーターを発表
Union for Ethical Biotrade releases results of Biodiversity Barometer
●ペルー・プエルトインカ地域で、コミュニケーションの影響を高めるための技術を指導
Docentes de Puerto Inca se capacitaten en técnicas de impacto
●世界動物園水族館協会の「生物多様性の10年」
つぎに、自然保護Eラーニングに関するもの
●持続可能な山岳地域発展に関するオンラインの修士過程への奨学金
Scholarship for online master’s in Sustainable Mountain Development
●数千もの自然保護の専門家を輩出したEラーニング
e-Learning courses delivered to thousands of conservation professionals
●チームワイルド 未来のサイエンス・スーパーヒーローを探すゲーム
Team WILD – the search for science superheroes gets gamified
●生物多様性とビジネスを統合するオンラインコースの提案:エコーユニオンからの紹介
Eco-Union offers online course integrating biodiversity and business
●視聴をお勧めします。NGOと資金調達に関するTEDトーク
Recommended viewing: TED talk on NGOs and fundraising
つぎに、持続可能な開発のための教育に関するもの
●どのように、小さな哲学と良いつながりが、緑の仕事を探すのに役立つか
How a little philosophy and a good network can help you find a green job
●LEADヨーロッパ持続可能なリーダーシッププログラムの募集開始
Applications open for LEAD Europe Sustainability Leadership Programme
●自然保護の世界にどのような「トレーニングの需要」があるか?
What are the training needs in the conservation world?
●学ぶことを教えることで、川に従い ンコマツィ河・南アフリカ
By teaching you learn, Following a river – Mkhomazi River, South Africa
●パークベイでユーズに海草の重要性を普及する インド
Raising Seagrass Awareness among Youths in Palk Bay, India
●ESDの実践に携わる人々に生物多様性の課題について扱ったトレーニングわくショップ
Training Workshop on Biodiversity Concerns for ESD Practitioners
●インド・ラジャスタン地域で行った、絶滅危惧植物の生物工学を用いかつ共同体ベースの保全
Biotechnological and community-based conservation of threatened plants in Rajasthan, India
●西アフリカサオトメ・プリンシペでの、現場での環境教育
Environmental education groundwork in São Tomé and Príncipe, West Africa
●CECメンバーによる新しい研究所の設立
New research centre established with CEC-member director
●都市化と海洋環境保護—新しい事業の協同立ち上げ
Urbanization and marine environment protection: Co-build a project
●ある取り組み:ペルー・ビスタアレグレ森の学校(この記事はスペイン語です)
Una Iniciativa Propia: Un Bosque Escolar para Vista Alegre, Perú
●ラテンアメリカの環境問題への挑戦
Cómo enfrentar los desafíos ambientales en América Latina
●モロッコ・ムディク港での漁業者を対象とした海とウミガメのワークショップ
●ナイジェリア・ラゴス 未来のための植物
Plant for the future in Lagos, Nigeria
その他のCECメンバーからのニュースです。
●CECメンバー関連書籍「持続可能な開発におけるレジリエンスの模索」の割引
CEC book discount for ‘Searching for Resilience in Sustainable Development’
●生態系サービスに関するOpenNESSプロジェクトの発足
OpenNESS project launched for ecosystem services
●アルゼンチン ティグレデルタの管理計画
Delta of Tigre management plan in Argentina
●ニジェールデルタの原油流出サイトの回復にIUCNが貢献
IUCN contributes to remediation of Niger Delta oil spill sites
●Noの日による、環境教育の推進(この記事はスペイン語です)
Elogio a la educación ambiental: Un homenaje en su NO día
●廃棄物管理に関するブログ
Blogging about waste management and more
●赤信号:スリランカの消え行く自然の富
Red alert: Sri Lanka’s vanishing natural wealth
●アイオワの政治と自然保護の一致
Iowa Politics and Conservation Meet
●モザンビーク 技術を駆使した金鉱採掘の影響
Impacts of artisanal gold mining in Mozambique
●IIED 遊牧民のメディア描写に関するCECメンバーの研究を出版
IIED publishes CEC member’s research on media portrayals of pastoralists
●授業向けの小冊子:区レベルでの土壌廃棄物管理について学ぶ(この記事はスペイン語です)
Cuadernillo para el aula: Aprendiendo sobre la Gestión de los Residuos Sólidos Urbanos
●環境文化センター ボリビア(この記事はスペイン語です)
Centros Culturales Ambientales – Bolivia
●パタゴニア自然財団が、2013年のカレンダーを配布
La Fundación Patagonia Natural distribuye su calendario 2013
さいごに、イベント情報です。
●傍観者になるのはやめよう!(この記事はスペイン語です)
¡Dejemos de ser espectadores!
●国際「未来のために学ぶ」会議
International “Learning for the Future” Conference
●マラケシュ2013:第7回世界環境教育会議
Marrakech 2013: The 7th World Environmental Education Congress
以上
このニュースレター紹介は、海外CEPA動向調査のために、地球環境基金の助成を受けて配信しております。